小考・小話

改正化審法における高分子化合物の取り扱い

1. はじめに
 

 平成21年度の化審法改正により、低懸念ポリマー(低懸念高分子)の事前確認制度が導入されました。
これまでも、高分子化合物は、通常の新規化学物質の審査とは別に、高分子フロースキームによる審査・判定を行っており、この制度は現在も継続されています。
高分子化合物は、分子量が大きく、低分子化合物の様に人や動植物の生体膜を透過しないことから、有害性(毒性、環境影響等)は低いと考えられ、これらの制度が設けられています。
化審法上での高分子化合物は、以下の3つの条件を全て満たすものと定義されています。

この基準に該当する場合は、「化審法第3条第1項の規定に基づく新規化学物質の製造等の届出」は対象外ですが、該当しない高分子化合物については、新規化学物質の製造等の届出の必要があります。

   
2. 高分子フロースキーム
 

 高分子フロースキームとは、「【平成23年 既知見通知】「既に得られているその組成、性状等に関する 知見」としての取扱いについて」(平成23年3月31日、薬食発0331第4号、平成23・03・29製局 第2号、環保企発第110331006号)」の1のVに規定されている高分子化合物に係る評価スキームを言い ます。この評価スキームに基づき、評価(物理化学的安定性、酸・アルカリに対する溶解性試験、 水及び有機溶媒に対する溶解性試験、分子量分布の測定)を行い、審議会の意見を聞いて判定を行います。
「物理化学的安定性、酸・アルカリに対する溶解性試験」、「水及び有機溶媒に対する溶解性試験」の 判定の基準は、平成23年4月22日に公示された、「新規化学物質の判定及び監視化学物質への該当性の 判定等に係る試験方法及び判定基準」に書かれており、各試験の概要と判定基準は以下の通りとなっています。

なお、上記(1)、(2)の基準を満たし、下記に記載する@及びBの基準を満たす場合には、化審法第4条第1項第5号(新規公示化学物質(旧 白物質))に該当するものとして判定されます。

   
3. 低懸念高分子(低懸念ポリマー)
 

 低懸念ポリマーとは、人の健康又は生活環境動植物の生息等に被害を生ずる恐れがない高分子化合物で、「平成21年度厚生労働省・経済産業省・環境省告示第2号」で定められた基準を満たし、確認を受けた 高分子化合物です。
高分子フロースキームに基づく試験データ(安定性、溶解性、分子量分布)が、基準に該当するか否かを 届出者側で判断します。該当する高分子化合物は、申し出から1ヵ月以内に事前確認を受けることができ、 製造・輸入量等の届出については不要となり、当該化学物質の名称の公示もされません。

新規高分子化合物の申出書に必要な記載事項

新規高分子化合物の申出に必要な記載事項は、平成22年3月25日(平成23年3月25日改訂)に 公示された「法第3条第1項第6号に係る高分子化合物事前確認申出書の作成・提出等について」に 定められており、以下の通りです。

 



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