過去のお知らせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)化学物質管理センターによる成果発表会2010
 2010年6月24日(木)東京会場(津田ホール)にて、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)化学物質管理センターによる成果発表会2010が開催された。当日は、6講演会及びポスターセッション、ミニセミナーが行われ多数の参加者で活況を呈し、NITEの成果に対する関心の高さが感じられた。
講演会内容は以下の通りであった。

  1. 「日本人のリスク感覚 - 食品と化学物質 - 」 - 独立行政法人製品評価技術基盤機構NITE 理事長 安井 至 氏
    本講演では、日本人のリスク感覚と欧米人のリスク感覚の違い、また、特に安全係数に焦点を絞り、人工物だけではなく天然食品の安全係数についてなど食品の安全性に関する身近な話題を取り上げた具体的な説明がなされた。
  2. 「海外の化学物質管理の動向について」 - 経済産業省 製造産業局 化学物質管理課 課長 福島 洋 氏
    講演内容は、(1)「化学物質管理政策の変化」、(2)「国際動向への対応」、(3)「化審法等の見直しについて」に大別された。
    (1)「化学物質管理政策の変化」では、化学物質管理規制の分類や管理政策に関連する国際的及び国内環境の変化について説明がなされた。
    (2)「国際動向への対応」では、WSSD(World Summit on Sustainable Development:2002年持続可能な開発に関する世界首脳会議)の2020年目標、ストックホルム条約、欧州化学品規制REACH(Registration , Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals)などについて説明がなされた。
    (3)「化審法等の見直し」では、化管法の見直しや改正化審法における主な要点について説明がなされた。
  3. 「改正化審法におけるスクリーニング評価手法とリスク評価手法の提案」
    - 化学物質管理センター リスク評価課 村田 麻里子 氏
    講演は、スクリーニング評価及びリスク評価の目的や化審法上の位置づけ、そして特に、平成21年度の経済産業省の委託事業においてNITEより提案中の優先評価化学物質の選定(スクリーニング評価)手法及びリスク評価手法について基準設定やデータの当てはめ、どのように評価結果を導いていくのか一連の流れに沿った具体的な説明がなされた。
  4. CHRIPとJ-CHECKの化学物質管理への活用 - 化学物質管理センター 情報業務課 竹田 宜人 氏
    講演では、NITEで提供されているCHRIPとJ-CHECKの概要説明がされた。それぞれの提供されている情報をどのようにリスク評価に使用できるかの具体的な提案がなされた。
  5. カテゴリーアプローチによる反復投与毒性評価手法及び評価支援システム
    - 化学物質管理センター 安全審査課  櫻谷 祐企 氏
    現在まだカテゴリーアプローチの方法論が確立されていない反復投与毒性試験の評価支援システムの開発について説明がなされた。 講演時点で約20種のカテゴリーが登録されており、平成23年度にNITEのホームページより無料でリリース予定との報告もあった。
  6. 平成20年度PRTRデータ概要と活用事例 - 化学物質管理センター リスク管理課 石村 豊 氏
    PRTR制度の概要説明と、それに対するNITEの取組について説明がなされた。 PRTRけんさくんの活用事例も報告され、事業者、自治体、国民など、それぞれの立場からデータを見る際のポイントが説明された。実際の排出量の状態としては、年々減っている傾向が見られるとの報告があった。
  7. その他
    講演の合間に2回のポスターセッションコアタイムが設けられ、講演会での発表内容について参加者との質疑応答や活発な意見交換が行われた。また、ミニセミナーでは、化学物質総合情報提供システム(CHRIP)の使い方及びPRTRデータのリスクコミュニケーションへの活用の2項目について行われた。セミナーの内容を補完する内容のものも多く、実際の活用例などをより詳しく知ることができた。
(2010年6月24日開催のNITE化学物質管理センターによる成果発表会2010より)

<<「過去のお知らせ」一覧へ戻る



E.S. Support

株式会社 イ-・エス・サポ-ト





▲ページトップ